俺たちの青春・ロマン!!少年ジャンプの代表作たち〜後編〜


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出典 https://middle-edge.jp/articles/

「男としてカッコいいとは何か」、「義理人情」、「情熱」など、男が生きる上で大切なことは、学校での教育よりも質の高い漫画からの方が吸収できると思っています。

それでは前回にひき続き、少年ジャンプの伝説の作品をご紹介していきます。

 

ジャンプの看板漫画たち(スポーツ漫画編)

ジャンプはマガジンやサンデーと異なり、スポーツ漫画の割合が比較的少なめです。

ですが、友情・努力・勝利を表現するのはこのスポーツの世界でも王道ですし、相対的に少ないとはいえ、ヒットした漫画は社会現象にまでなっているものが多く、時代をリードしてきたことは言うまでもありません。

キャプテン翼(高橋陽一)(1981〜1988)

ご存知サッカー漫画の金字塔です。

今でこそ日本がW杯に出場するのは当たり前になっていますが、連載当時の1981年は日本サッカー冬の時代でアジア予選すら満足に戦えない時代でした。

そんな中、当時ほとんど人気のなかったサッカーにフォーカスし、『ボールはトモダチ』の合言葉で仲間たちと次々勝利を勝ち取っていく主人公・大空翼の姿に当時の小学生は憧れを抱いたものです。

お世辞ではなく、現在のプロ選手はこの漫画がきっかけでサッカーを始めたという人が多く、中田英寿、川口能活の日本代表はもちろん、イタリアのフランチェスコ・トッティやアレッサンドロ・デルピエロ、フランスのジネディーヌ・ジダンやティエリ・アンリ、そして今をときめくアルゼンチンのリオネル・メッシもこの漫画の影響を受けたと言われています。

そんな世界各国のサッカー少年を虜にしたこの漫画の最大の特徴は何と言っても選手が繰り出す超人的な必殺技の数々でしょう。

主人公、翼のドライブシュートやオーバーヘッドはもちろんのこと、ライバル日向小次郎のターガーショットや松山光のイーグルショット、そして極め付けは立花兄弟のスカイラブハリケーンなど、実際にやったら怪我では済まない(笑)大技を一試合に何度も繰り出して読者のど肝を抜き続けてきました。

連載の舞台を変えて今でも続編が描かれ続けているこのキャプテン翼はジャンプが、いや日本が世界に誇るサッカー漫画の金字塔と言っても過言ではないでしょう。

SLAM DUNK(井上雄彦)(1990〜1996)

キャプテン翼がサッカー漫画の金字塔ならば、このSLAM DUNKはバスケット漫画の金字塔です。

同じように当時注目度の高くなかったバスケットを一躍人気スポーツにしたこの漫画の貢献度は計り知れないものがあります。

キャプテン翼はもともとサッカーセンス抜群の主人公が超人的な技を駆使してチームを勝たせていくというジャンプ漫画の王道スタイルでしたが、SLAM DUNKは超人的なプレーなどは一切出て来ず、ただひたすらバスケットのプレーが描写されます。

主人公の桜木花道がバスケ部の主将の妹である赤木晴子に一目惚れをしたことからバスケットを始めるというなんとも不純なスタートですが、この漫画の最大の特徴は、前述のバスケットのプレー描写の中で主人公の桜木はもちろんの事、対戦相手の選手のこれまでの苦労や心理描写をこれでもかというほど詳細に描いている点にあります。

特に県大会の天王山である陵南戦やインターハイでの山王工業戦などは単行本で5巻以上にわたって描かれています。

また、グッとくる名言が多いのもこの漫画の特徴で

『バスケがしたいです』

『諦めたらそこで試合終了ですよ』

『オヤジの栄光時代はいつだよ…全日本の時か?俺は…俺は今なんだよ!』

悲しい、嬉しいを通り越して、感情を超えた涙が出てくる、SLAM DUNKはそんな名作です。

ROOKIES(森田まさのり)(1998〜2003)

野球漫画は数多くありますが、ヤンキー漫画『ろくでなしブルース』を描いた森田まさのりが野球を描くとこうなる、というのがこのROOKIESです。

TBSでドラマ化もされたので大体のストーリーはご存知の方も多いと思います。青臭さが売りの新任教師、川藤幸一の赴任をきっかけにかつて乱闘騒ぎを起こして荒廃しきった野球部が甲子園を目指して努力することの大切さを学んで強くなっていくというストーリーです。

ヤンキー漫画で培われたキャラクターの描かれ方はまさに秀逸で、安仁屋、御子柴、新庄、若菜、関川、岡田、湯舟、平塚、今岡、赤星、濱中、チームのそれぞれの心情や葛藤を実に丁寧に表しています。

本編の野球と同じくらいの量で学園生活も描かれており、かつてヤンキーで恐れられる存在だった野球部たちが学校を背負って立つ存在になるまで、その野球部に対して悲喜こもごもの感情を持つ者たちとのストーリーも描かれています。

少し対象となる年齢層が高めのストーリーですが、友情・努力・勝利の三原則はきっちり守ったジャンプ漫画の王道に変わりはありません。

 

ジャンプの看板漫画たち(ギャグ・その他のジャンル編)

最後に漫画の基本となるギャグ漫画や、カテゴライズの難しいジャンルの漫画をピックアップしていきます。

これらのジャンルは友情・努力・勝利を描くことが難しいのと、ネタの在庫の問題があり、長期間の連載が難しかったりしますが、それでも、ここにあげた漫画はそれらの常識を覆した漫画と言っても過言ではありません。

こちら葛飾区亀有公園前派出所(秋本治)(1976〜連載中)

もはや語る必要のない『こち亀』です。連載期間は今年でなんと40年にもなります。一度も休載せずに週刊連載を続けているギネス記録に残っている漫画です。

ストーリーは有って無い様なもので、警察官の両津勘吉の身の回りで起こる様々な出来事に対し、欲深い両さんが欲をかきすぎて失敗するといったエピソードが多いです。

40年も連載していると画風の変化や登場キャラクターの数が膨大になり、特に理由もなく出てこなくなったり、作者が存在を忘れてしまったキャラクターが存在します。特に4年に1回オリンピックの年にだけ起きて活動する日暮熟睡男のエピソードは強烈で、毎回寝ている部屋が荒れ放題に荒れて日暮を探すところから始まります。そんな日暮がもう10回近くも登場しているのがこの漫画のすごいところですね

また、中には下町浅草の情緒を描いた思い出エピソードが描かれることもあり、普段とは違ってノスタルジーに浸ることもできるのがこの漫画の魅力かもしれません

DEATH NOTE(大場つぐみ・小畑健)(2003〜2006)

名前を書かれた者は必ず死ぬ死神のノート。このノートを巡って主人公・八神月と世界的探偵のLの頭脳戦を描いた問題作です。

社会的な影響度の大きさで言えばこの漫画がナンバーワンかもしれません。

ジャンプの王道からはかけ離れたテーマで当初は少年誌で描かれること自体に賛否両論ありました。ストーリーや設定を担当する大場つぐみの奇抜な発想と、それを描ききる小畑健の圧倒的な画力なくしてこの漫画は語れません。

自分が神になると言い出し神の裁きという名目で犯罪者を次々ノートに書いて殺していく月とその月を追っていくL。

月からすればLに見つからないようにすることは簡単なはずですが、極端な負けず嫌いでLを始末しなければ気が済まない月はあえてLにヒントを渡すようにして裁きをしていく。

こんな形で実に絶妙に動機付けと辻褄合わせが行われ、ストーリーに矛盾が全く出てきません。そして非常に濃密なテンションの高さを最後まで維持して12巻できっちりラストを迎えます。

無駄にストーリーを引っ張ることもなく、描くべきものだけを濃密に丁寧に描いてく。こうしたテンションの高さがこの漫画を支えている礎になっているのかもしれません。

 

 

ジャンプは今年で創刊48年になります。この歴史の中にはここに挙げることができなかった名作ももちろんあります。『キン肉マン』『聖闘士星矢』『魁!男塾』『テニスの王子様』『ドラゴンクエストダイの大冒険』など、挙げたらキリがありません。

今回は私の個人的に印象に残っているマンガばかりをあげさせていただきましたが、もちろんそれは人それぞれ。100人の読者がいれば100通りの読み方、お気に入りの作品があってしかるべきです。

ですが、少年時代に一度は読んでいるであろう少年ジャンプがそんな100人の読者を限りなく全員満足させることができるように、今も昔も日々面白い漫画を提供してくれていることは間違いありません。